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WEBセミナー 環境と経営~企業に関わる環境問題へ~ 時代が求める企業テーマ

今回は企業経営者のみなさまに向けて、オリックス株式会社広域事業部とオリックス環境株式会社で「環境と経営」をテーマに動画セミナーを企画しました。環境について、これだけはおさえて欲しい、という部分を、オリックス環境株式会社執行役員の三岡が動画で説明しています。

「気になっているけど何もしていない。まず何をしなければいけないか教えて欲しい」というお客さまから「この景気だからこそ、環境問題をビジネスチャンスにしたい」というお客さままで、私たちオリックスグループにさまざまな声が寄せられていますが、企業としてどう環境に向き合っていくべきか、少しでもご参考にしていただければ幸いです。

オリックス環境株式会社 執行役員EMS推進部長環境プランナーER 三岡美樹

2009.3.31「環境」は経営の問題

はじめに、環境問題とはなんですか?

ひと言でいうと、人間の活動の規模が地球の許容量を超えてしまったことによって生じた問題、といえます。ここにあげているのは、代表的な「地球環境問題」ですが、特に最近では、図表右上の「地球温暖化」がクローズアップされています。

環境問題は「人の活動」の問題

日本の環境問題の原点ともいうべき図表左下の「公害」では、被害者である住民に対し、国や企業が加害者として対立する形になっていました。しかし、温暖化などの地球規模の問題では、私達一人ひとりが被害を被る当事者であると同時に、便利な生活のためにエネルギーを大量に使うことで加害者にもなっています。この解決のためには、地球上の一人ひとりが、それぞれの立場に応じて、できることに取り組んでいく、ということが必要となります。

「一人ひとり」とは、生活者としての個人はもちろん、人間の経済活動を支える企業も指します。「平均気温が3~4℃上昇すると世界中でおよそ2億人が住む場所を失い、難民になる。(注)」このような世の中では、経済成長など期待できるはずがありません。「今のまま何もしなければ、世界のGDPの5%、最悪では20%の損害を受ける。」との予測もあります(注)。しかし、同時に「GDPの1%を投資すれば、温室効果ガスを一定範囲に抑えることができる。」ともいわれており、環境問題はまさに経済の問題といえるでしょう。企業は地球を支える「ひとり」として、これ以上加害者にならないよう、むしろ被害を少なくする活動を積極的にすすめる牽引役であるように、社会から強く期待されています。このような市場の変化を捉え、リスクとしてもチャンスとしても充分に対応することが必要となっていくでしょう。

(注)英国財務省が実施した気候変動問題の経済的側面に関するレビュー。 元世界銀行ニコラス・スターン氏を責任者としており、「スターンレビュー」と呼ばれる。正式名称は「The Economics of Climate Change」。

日本の経営に関わる環境課題とはなんですか?

地球環境問題のうち、日本では特に地球温暖化の危機、資源の浪費による危機、生態系の危機をあげ、低炭素社会、循環型社会、自然共生社会への取組みを統合的に進めていくことにより、持続可能な社会を目指すという「21世紀環境立国戦略」を立てています。特に企業にとっては、「循環型社会」と「低炭素社会」のふたつが重要です。

日本の環境課題

「循環型社会」とはできるだけ少ない天然資源で製品を作り、一度作った製品はできるだけ長く繰り返し使用し、製品として不要となってもリサイクルにより資源物を回収することで、国内で資源を循環させていくということであり、天然資源の多くを輸入に頼る日本にとっては、とても重要なキーワードです。これは廃棄物の削減にもつながり、90年代以降社会問題となっていた廃棄物処分場の枯渇や不法投棄などへの解決策としても大きな意味を持っています。企業側でも、生産効率向上が図られコスト削減にもなります。しかし一方で、廃棄物の処理に係る法制度は年々強化されており、「排出事業者責任」が課せられていることには注意が必要です。

次に、「低炭素社会」とは、炭素効率の良い社会を目指す、ということです。温暖化などの気候変動の影響を許容範囲に留めるには、温室効果ガスの発生原因である化石燃料の利用を抑制することが必要です。つまり、省エネを進めて「エネルギー効率の良い社会」にすることですが、省エネは企業のコスト削減にも寄与します。また太陽光や風力など再生可能エネルギーの利用促進は、新たな技術発展と投資を呼び、「グリーンニューディール」として内需拡大効果も期待されています。

最後に生物多様性など自然共生への取組みは、今のところ企業にとってはやや遠い問題のように思われますが、森林育成や農業分野への企業の進出、自然共生型の開発事業などが進みはじめていること、2010年に名古屋で生物多様性に関する国際会議が開催されることなどもあり、取り組むべき「次のテーマ」といえると思われます。 なお、オリックス不動産では、サンゴ礁の回復を目標にサンゴの移植活動を行う「沖縄サンゴ礁再生プロジェクト」を開始しています。

環境対応として、
企業が行わなければならないことはなんでしょうか?

循環型社会や低炭素社会を実現するため、法的枠組みや社会基盤の整備が進められ、企業が守らねばならない事項、対応しなければならない事項も増加しています。

規制の強化と社会の変化

図表左上、法的要求は企業にとっては必ず対応しなければならないものです。一方で、図表右上のとおり、社会からの期待はさらに高度化しており、自主目標による環境対応、グリーン購入の促進など、法規制によらない環境配慮行動が求められています。このように企業の責務とされていることや市場の要請にどう応えていくか、これはまさに経営のテーマであり、環境への対応姿勢が企業の価値を左右するといっても過言ではないでしょう。環境への対応が進んでいる企業は、リスク管理が強固であり、効率の良い経営がなされていると考えられることからも、企業評価において「環境」という軸が重視されるようになっています。
このような流れを受けて、企業の環境への対応情報を積極的に公開すべし、という要求が高まっています。国際的には、カーボン・ディスクロージャー・プロジェクトが有名です。
日本においても企業の開示情報のひとつとして環境への対応に関する情報を組み込んでいく動きが政府や会計士協会などで進められています。株主や投資家はもちろん、取引先や消費者などさまざまなステークホルダーにとって、環境情報の活用が進むものと思われます。

「環境経営」とはなんですか?

環境経営とは

「環境」を重要な戦略的要素として位置付ける経営を「環境経営」といいます。事業が「環境」に及ぼす影響、と、「環境」が事業に及ぼす影響、この双方を押さえることでリスクだけでなくチャンスにも対応していこう、というものです。そこでは、まず、「しなければならないこと」「してはいけないこと」などの遵守事項を押さえること、社会の変化の方向性を見据えつつ「やること」を決定すること、そして、決めたことが適切に進むよう計画をたて、実行し、モニタリングと継続的な改善を進めるPDCAサイクルによる環境マネジメントシステムが基盤となります。ISO14001やエコアクション21などの第三者認証の取得や、経営者層から環境に関する責任者を選定することは、取組みを外部に表明する上でも有用なことといえましょう。最近では、最高環境責任者を指すチーフ・グリーン・オフィサー(Chief Green Officer)や気候保護責任者を表すクライメート・プロテクション・オフィサー(Climate Protection Officer)と呼称したりしています。

リスク・チャンス双方に対応する「環境経営」を

現在、混迷する世界経済の中、企業はさまざまな危機にさらされています。環境問題も企業にとって新しい「危機」のひとつと捉えがちですが、「危機」という言葉は「危険な機会」ではなく「危険と機会」をあわせもつものだ、という捉え方もあります。環境への対応強化を「危険の増加」だけではなく、「社会構造の変化により新しいニーズがマーケットに生まれるチャンスだ」と捉えていただきたいと思います。

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