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WEBセミナー 環境と経営~企業に関わる環境問題へ~ 時代が求める企業テーマ

今回は企業経営者のみなさまに向けて、オリックス株式会社広域事業部とオリックス環境株式会社で「環境と経営」をテーマに動画セミナーを企画しました。環境について、これだけはおさえて欲しい、という部分を、オリックス環境株式会社執行役員の三岡が動画で説明しています。

「気になっているけど何もしていない。まず何をしなければいけないか教えて欲しい」というお客さまから「この景気だからこそ、環境問題をビジネスチャンスにしたい」というお客さままで、私たちオリックスグループにさまざまな声が寄せられていますが、企業としてどう環境に向き合っていくべきか、少しでもご参考にしていただければ幸いです。

オリックス環境株式会社 執行役員EMS推進部長環境プランナーER 三岡美樹

2009.4.14循環型社会における企業の責任

環境と経営の第2回、今回は「循環型社会における企業の責任」について伺いたいと思います。

循環型社会とはどのような考え方ですか?

「循環型社会」とは、できるだけ少ない天然資源で製品を作り、1度作った製品はできるだけ長く使用し、製品として不要になってもリサイクルにより資源物を回収することで、国内で資源を循環させていくことであり、循環型社会形成推進基本法で規定されています。その主旨は、廃棄物等の発生を抑制し、資源の循環的な利用を促進、廃棄される場合には適正に処分をする、という流れをつくることで、天然資源の消費を抑制し、環境負荷の低減を図ることです(図1)。

この「循環」の優先順位も明示されており、余計なものを買わず、買ったものは長く使い続けるようにして廃棄物をなるべく出さないようにする「リデュース:発生抑制」、次に、使わなくなった場合には、これを他の人に中古品として活用してもらったり、リターナブルびんのように何度も使う「リユース:再使用」、そして、製品としての再使用が難しい場合にも、そのまま捨ててしまうのではなく、部品や素材・熱源として別の形で利用する「リサイクル:再生利用」の順になります。これらを3Rといいますが、それでも利用できずにどうしても残ってしまったものは、法律に則って適正に処理することが要請されます(図2)。

図1 循環型社会形成推進基本法

図2 循環型社会形成推進基本法

循環型社会の法制度について教えてください。

循環型社会を実現するために、さまざまな法律が制定されています(図3)。右側の資源有効利用促進法では、原材料の使用の合理化や再生資源の利用促進を求めるものです。一方、左側の「廃棄物処理法」では、廃棄に関するさまざまなルールが定められています。廃棄物を出すすべての事業者に関わること、リサイクルする場合でも廃棄物処理法の対象となること、不法投棄などの不適正な事態を防ぐため違反者には重い罰則が用意されていることなど注意が必要です。

資源の有効利用と、廃棄物の適正処理を両輪とした上で、分野毎の特性を踏まえたリサイクルの仕組みがつくられています。たとえば、スーパーマーケットの場合、店内でお惣菜やお弁当を製造・販売していると、その廃棄物は食品リサイクル法の対象となります。また、販売時に使用している容器は「容器包装リサイクル法」の対象となります。さらに、テレビなどの家電製品を販売している場合には、「家電リサイクル法」の「小売業者」として、消費者からの引取りやメーカーへの引渡し義務が生じます。また、店舗を増改築する場合には、「建設リサイクル法」の発注者として、自治体への届出などが求められます。
皆さまの事業のどの部分がこれらの法律に関わってくるのか、確認しておくことが必要です。

図3 循環型社会の法制度

「廃棄物処理法」において
注意しなければいけないことは何ですか?

循環型社会の法制度の中で、最も注意が必要なのは、「廃棄物処理法」です。廃棄物の処理には「排出事業者責任」があります(図4)。排出事業者責任とは、廃棄物の処理が適正に行われるよう、発生から最終処分が終了するまで必要な対応をする責任のことです。他人に委託する場合にも、廃棄物処理法で定められた決まりや手順、すなわち委託基準の遵守が必要です。処理を委託しようとする産業廃棄物が廃棄物処理業者の許可範囲に含まれているか、処理方法や処理施設の能力などが適切であるかどうか、あらかじめ許可証で確認しなければいけません。自治体によっては現地調査が求められることもあります。
また、排出事業者と廃棄物処理業者が委託内容を明確にして書面で契約を締結する必要があります。
そして、マニフェストを交付し、産業廃棄物の処理状況を一定の範囲において確認する必要があります。このうち、適切な相手へ委託するということについては、産業廃棄物処理業者の優良性の判断に係る評価制度の情報を活用するのもひとつの方法です。

図4 廃棄物の処理には「廃棄物処理法」遵守が必須

排出事業者にかかわる罰則とは何ですか?

廃棄物処理法のルール違反には罰則があります(図5)。不法投棄や許可の無い業者へ委託した場合は、特に重く、法人の場合、行為者だけではなく、その法人についても「両罰規定」として、最高1億円の罰金刑が科せられることもあります。

また、マニフェストの交付・管理などの事務管理面の違反に対しても、罰金に加えて懲役刑があり、「ついうっかり」では済まされない問題です。廃棄物処理に対するコンプライアンス意識を徹底し、適正に処理がなされるような体制をつくり、維持していくこと、すなわち「廃棄物ガバナンス」の構築が求められます。

図5 排出事業者に関わる罰則

マニフェストの状況は報告しなければいけないのですか?

1年間に交付したマニフェストの状況を自治体に報告することが義務付けられています。 この報告先は排出事業場の所在する都道府県・政令市であり、自治体によって報告方法・様式が異なるため、注意が必要です。

なお、電子マニフェストを使用した場合は、この報告をする必要はありません。

電子マニフェストの普及率はどうなっていますか?

「電子マニフェスト」とは、紙マニフェストに代えて、通信ネットワークを使用して産業廃棄物の流れを管理する仕組みで、廃棄物処理法で規定されているものです。財団法人日本産業廃棄物処理振興センターが「情報処理センター」として指定され、電子マニフェスト(通称JWNET)を運営しています。 環境省は、マニフェスト運用の確実性を高めるため、電子マニフェストの普及を促進しており、2008年度は30%を目標としています。また、政府のIT戦略でも、2010年度に普及率50%をめざしています。しかし、2008年度は20%程度となる模様であり、一層の普及拡大を進めているところです(図6)。

一方、企業の側でも、電子マニフェストは、紙マニフェストの発行や返還確認・交付状況報告などの煩雑な事務管理が軽減されコスト削減にもつながると、導入を進める動きがでています。電子マニフェストの導入により、作業時間が10分の1に削減した、というような例もあります。 ただし、JWNETの機能だけでは、業界特性や自社の管理方法に対応できない場合がありますので、民間のASPサービスの併用もひとつの方法です。

図6 電子マニフェスト、50%に向けて普及率は急増中

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